繍春刀

ブレイド・マスター(繡春刀)3/3

周妙彤が沈んだ顔で座っている。部屋に上ってきた沈煉は、すぐに妓楼から彼女を連れ出そうとするが、妙彤は「厳様を助けてくれた?」と尋ねて、答えを得るまでは動きそうにない。 沈煉は厳峻斌の最後を語った、頼まれて自分が殺したのだと。 絶望した妙彤は…

ブレイド・マスター(繡春刀)2/3

上官 張英に率いられ、大勢の錦衣衛らが厳佩韋の捕縛に出向く。「年寄りひとりに手荒な真似は必要ない」と張英は言い、盧剣星に踏み込むよう命を下した。 門を開けたのは、厳佩韋の子 厳峻斌。周妙彤と思いあう男だった。 剣星は義兄弟らほか少人数で門をく…

ブレイド・マスター(繡春刀)1/3

明の時代。 東廠の長官であった宦官 魏忠賢が失脚、魏忠賢に与した閹党を一掃するため、皇帝は残党狩りを命じた。 その実務を担当したのが錦衣衛(警察と軍事を兼ねる組織)である。 深夜、錦衣衛 沈煉は同僚とともに閹党 許顕純の捕縛に向かった。翌朝には…

修羅 黒衣の反逆(繍春刀Ⅱ 修羅戦場)3/3

本編(つづき) 三人は空き家に隠れている。 表に貼られていた紙の意味が筆者には分からなかった。売り家を意味しているのか、あるいは錦衣衛に一家そろって捕縛されたことを意味するのか。 北斎は眠る沈煉の懐から建造記録を掏ろうとするが果たせない。 裴…

修羅 黒衣の反逆(繍春刀Ⅱ 修羅戦場)2/3

本編(つづき) 沈煉が公文書庫を訪ねると東廠の手の者であふれていて、魏忠賢から造船文書を全て調べよと命が下っているとのこと。書庫に入ろうとすると止められ、もめるところへ陸文昭と東廠の高官 鄭掌班が到着。沈煉は追い払われた。 掌班の言葉により、…

修羅 黒衣の反逆(繍春刀Ⅱ 修羅戦場)1/3

プロローグ 明の時代。 後金との戦があり、戦場で沈煉は陸文昭ともうひとりの命を救った。 「幾万の命が瞬く間に消えた」と陸文昭。「無様に死にたくなくば、生き方を変えてゆかねばな」。 本編 戦から八年後。 錦衣衛(警察と軍事を兼ねる組織)の沈煉は、…